トップメッセージ

株主・投資家の皆さまには、平素より格別のご高配を賜り、厚く御礼申しあげます。

 

人口減少・少子高齢化の進展に加え、感染症や気候変動による影響など、社会が抱える課題も人々の価値観や生活様式も大きく変化していることから、先行きの不透明感は常態化するものと考えており、企業には先が読み切れないことを前提とした変化への耐性が強い経営が求められると考えています。

 

このような経営環境のもと、当社グループでは、「南海が描く“2050年の企業像”」とその通過点となる「南海グループ経営ビジョン 2027」の実現に向け、中期経営計画「共創140計画」(2022年度~2024年度)を推進しております。

 

同計画では、コロナ禍を経ての「再構築」と「成長への基礎構築」を行うために、「公共交通事業のサステナブルな経営」と「選ばれる沿線づくりと不動産事業深化・拡大」という事業戦略に基づき、公共交通事業への計画的な安全・更新投資のほか、なにわ筋線事業の推進や沿線各所におけるまちづくりをはじめとする戦略投資を確実に実行することに加え、既存の交通事業・不動産事業に続く第3の柱の創造に向けた「未来探索」として、新たな事業の芽の育成にも取り組んでいます。

 

当社グループを取り巻く経営環境は、コロナ禍からの需要回復やインバウンドの増加などによる事業機会がある一方、物価高や工事費高騰などによるリスクも徐々に顕在化しています。そのような中、当社の事業活動においては、営業利益、純有利子負債残高/EBITDA倍率の数値目標を1年前倒しで達成した一方で、3ヵ年の設備投資が計画を下回る見込みであり、収益拡大投資や未来探索の打ち手がまだ不十分であることを課題として認識しています。「共創140計画」が残り1年となる中、役職員の総力を結集し、今中計のテーマであります「成長への基礎構築」を完遂させてまいります。

 

今後とも末永くご支援賜りますよう、宜しくお願い申しあげます。

2024年7月
南海電気鉄道株式会社
 代表取締役会長 遠北 光彦
 代表取締役社長 岡嶋 信行

 

 

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