ガバナンス体制
基本的な考え方
コーポレート・ガバナンスの機能強化が重要な経営課題であるとの認識の下、法令遵守はもとより、透明性の高い経営、公正かつ合理的な意思決定、そしてこれらの監督機能の強化に努めています。東京証券取引所が定めるコーポレートガバナンス・コードの各原則を尊重し、コーポレート・ガバナンスについて不断の機能強化及び検証を行いながら、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を目指していきます。
コーポレート・ガバナンス体制早見表(2023年6月20日現在)
機関設計の形態 | 監査等委員会設置会社 |
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取締役の人数 | 15名 |
うち、社外取締役の人数 | 8名(53%) |
うち、女性取締役の人数 | 3名(20%) |
うち、取締役監査等委員の人数 | 6名 |
うち、社外取締役監査等委員の人数 | 4名 |
取締役の任期 | 1年(取締役監査等委員の任期は2年) |
執行役員制度の採用 | 有 |
取締役会の任意諮問委員会 | 指名委員会及び報酬委員会を設置 |
役員報酬体系 | 取締役(監査等委員である取締役を除く。)及び役付執行役員(執行役員のうち上席執行役員以上の者)の報酬を監督給と執行給に区分する。 |
役員報酬制度の内訳 | (1) 監督給 取締役に対して、職責に応じた固定額を金銭で毎月支給する。 (2) 執行給 基本報酬、賞与及び株式報酬で構成し、会長(業務執行取締役である者に限る。以下同じ。)及び役付執行役員(以下、会長及び役付執行役員を総称して「役付業務執行役員」という。)に対して支給する。報酬の構成割合については、基本報酬60:賞与25:株式報酬15とする。 ① 基本報酬
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会計監査人 | 有限責任 あずさ監査法人 |
体制
企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由
監査等委員会設置会社を採用し、取締役会において議決権を有する社外取締役の員数・比率をともに高め、取締役会の監督機能の強化及び経営の透明性向上を図るとともに、取締役会の業務執行決定権限の一部を取締役に委任し、業務執行の機動性を向上させることによって、引き続きモニタリング・ボードへの移行を志向していきます。また、執行役員を業務執行の責任者と位置付けることにより、業務執行機能と監督機能を明確に分化しています。
取締役会は、安全輸送の確保を社会的使命とする当社の事業特性上、鉄道事業及び運輸安全マネジメントに精通した社内出身の取締役を相応数選任する一方、その過半数を社外取締役とするとともに、それぞれ構成員の過半数を監査等委員を含む社外取締役が占める指名委員会及び報酬委員会を設置することにより、指名・報酬をはじめとする経営の重要事項についての決定プロセスの公正性、客観性及び透明性を確保しています。
また、取締役会及び監査等委員会に対して、内部監査計画及び結果の報告を含む内部統制システムの運用状況について定期的に報告を行うなど、取締役会及び監査等委員会による経営の監督機能強化に努めています。
ガバナンス体制強化の変遷
コーポレート・ガバナンス体制及び内部統制体制の概略
業務執行
取締役会
社外取締役8名を含む取締役15名(うち監査等委員である取締役6名)で構成する取締役会(議長:代表取締役会長、事務局:総務広報部)は、原則月1回開催し、経営の基本方針ほか当社の業務執行の決定及び取締役の職務執行の監督を行っています。なお、当社は、定款の定め及び取締役会の決議に基づき、重要な業務執行の決定を取締役に委任することにより、業務執行の機動性向上を図っています。
グループトップ会議(常務会)
取締役会の設定する経営の基本方針に基づき、重要な業務執行について社長が決定するための審議機関として、会長、社長および各グループ長を構成員とするグループトップ会議(常務会)(主宰者:社長、事務局:総務広報部)を週1回開催し、業務執行の全般的統制と経営判断の適正化に努めています。
指名委員会
指名委員会(委員長:社外取締役 園 潔、委員:代表取締役会長 遠北 光彦、社外取締役 常陰 均、同 肥塚 見春及び社外取締役監査等委員 國部 毅)を設置し、指名プロセスの公正性・客観性・透明性を確保します。
次の事項に関しては、取締役会の諮問機関として、本委員会で審議し承認するものとします。
株主総会に付議する取締役候補者の指名
取締役会に付議する代表取締役の選定及び役付執行役員の選任に関する議案
取締役会、役付執行役員の解任及び代表取締役の解職又は不再任の当否
社長の後継者計画及び指名に関する事項
その他、上記各事項に関して取締役会が必要と認めた事項
報酬委員会
報酬委員会(委員長:社外取締役 常陰 均、委員:代表取締役会長 遠北 光彦、代表取締役社長 岡嶋 信行、社外取締役 園 潔、同 望月 愛子及び社外取締役監査等委員 三木 章平)を設置し、報酬決定プロセスの公正性・客観性・透明性を確保します。個々の取締役(監査等委員である取締役を除きます)の報酬及び役付執行役員報酬の決定に関しては、取締役会の決議をもって、代表取締役会長兼CEOに一任されていますが、その事項に関しては、取締役会の諮問機関として、本委員会で審議し承認するものとします。
株主総会に付議する取締役の報酬等に関する議案の内容
取締役会に付議する取締役(監査等委員である取締役を除く、以下同じ。)及び役付執行役員の個人別の報酬等の内容に係る決定に関する方針案
社長が決定する取締役及び役付執行役員の個人別の報酬等の内容
その他、上記各事項に関して取締役会が必要と認めた事項
監査等委員会監査の状況
監査等委員会(委員長:社外取締役監査等委員 三木章平、事務局:監査等委員会事務局)は、社外取締役4名を含む6名の監査等委員で組織され、財務及び会計に関する相当程度の知見を有する者が含まれております。原則月1回開催し、監査等委員会が選定する監査等委員が当社及び子会社の業務及び財産の状況を調査するとともに、監査等委員会で審議、決議を行うなどして、取締役の職務執行を監査します。また、監査等委員会の職務を補助する体制として、専任スタッフを配置するとともに、当該専任スタッフの独立性を確保するため、その異動、評価などに関しては、常勤の監査等委員と事前に協議を行うこととしています。
当社は、2021年6月25日開催の第104期定時株主総会における承認を得て、監査等委員会設置会社に移行しています。2022年度においては、監査等委員会を15回開催しています。
監査等委員会における主な検討内容は、監査報告、監査に関する基本事項、経営計画の進捗状況、グループトップ会議(常務会)議案及び報告事項、会計監査人の監査状況、会計監査人の評価、内部監査等の状況及び次年度計画などです。
社外取締役
社外取締役には、企業経営者、公認会計士、コンサルタント及び法曹界における検事や弁護士としての見識、経験、専門性を当社の経営に活かしていただくことを期待し、当社経営陣との間で相互に著しいコントロールを及ぼし得るような関係のない独立した立場から、当社グループの経営全般に対する的確な助言と監査・監督の実効性を高める機能を担っていただいています。
社外取締役の選任にあたっては、当社との間に重要な利害関係がないこと及び東京証券取引所が独立役員の届出に当たって定める独立性基準に該当しないことを前提としながら、安全輸送の確保を社会的使命とする鉄道事業をはじめ、多岐にわたる当社グループの事業における業務執行を監督又は監査する上で必要となる見識や経験を有すること、及び株主の皆さまからの負託に応えるべく、独立した立場から期待される役割を適切に果たすために、積極的に活動する意欲や資質を有することを要件とします。
これに基づき、当社は、独立性を有する社外取締役を選任しており、当社のコーポレート・ガバナンス体制の維持向上に、十分機能し得る選任状況であると考えています。
サポート体制
社外取締役又は社外取締役監査等委員による監督又は監査を実効性あるものとするため、総務広報部長は、取締役会の事務局として、社外取締役に対して、可能な範囲で取締役会資料の事前配布を行うとともに、必要に応じて、議案及びその内容について、担当役員などにより事前に説明を行う機会を設けます。以上のような取り組みにより、取締役会における意思決定手続きの適正性確保に努めています。このほか、取締役会を欠席した社外取締役に対しては、審議内容及び報告事項資料並びに審議通知書の送付を行っています。
監査等委員会の事務局は監査等委員会事務局が担っており、監査等委員会開催日時の連絡、議題の事前通知などを行うとともに、必要に応じて、各事業所の実地監査の補助を行っています。また、グループトップ会議(常務会)で付議された内容や、その他決裁書類などから得た情報のうち、監査を行う上で有益な情報を、常勤の監査等委員から社外取締役監査等委員に対し適宜説明及び報告を行っています。
役員のトレーニング
取締役に対し、その役割・責務を果たすために必要なトレーニングを、下表のとおり実施しています。
全役員 | 適宜、外部研修などの受講を促し、必要な費用については会社で負担します。 |
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うち社内かつ新任 | 法律やコーポレート・ガバナンスなどの専門家による研修を行います。 |
うち社外 | 当社グループ施設の見学会などを実施します。 |
うち社外かつ新任 | 当社の事業内容、財務状況及び経営戦略などに関する説明を行います。 |