”なんかいいね”があふれているNANKAI

ひと まち 未来 なんかいい ACTION

トップページ 一人ひとりが能力を発揮できる職場・ひとづくり

従業員が自らの働く場所をデザインする。働きやすい職場づくりへの挑戦

従業員が自らの働く場所をデザインする。
働きやすい職場づくりへの挑戦

従業員が自らの働く場所をデザインする。働きやすい職場づくりへの挑戦

「多様な人財が満足感や働きがいを感じながら仕事をし、それぞれの能力を最大限に発揮することの大切さに注目が集まる昨今。働きやすい環境を整えようと、多くの企業が取り組んでいます。南海電鉄でも働きやすい環境づくりを進めていますが、会社が変わるのを待つのではなく、自分たちでより良い職場環境を作っていこうと立ち上がった人たちもいます。

働きやすい職場づくりは、従業員自らが主体的に取り組んでこそ、効果を発揮するもの。そうした思いを胸に、自分たちの職場である「まちづくりグループ」へのフリーアドレス導入を担当した金子、蒼座と、フリーアドレス化を追い風に新たなコミュニケーションの場を生み出そうとする前川に話を聞きました。

座談会参加者のプロフィール

 

金子
2011年入社。
自社物件の運用や、新規物件の取得に関する業務を担う。
まちづくりグループのフリーアドレス化を実現するために、プロジェクトチームをけん引してきた。

 

蒼座
2022年入社。
部署全体の庶務や各部門の数字のとりまとめを担う。
フリーアドレスチームには自ら手を挙げて参加し、オフィスのインテリアをメインで担当。

 

前川
2018年入社。
新規物件の開発などデベロッパー分野の業務を担う。
職場でのコミュニケーションのきっかけづくりとして、「コーヒー会」を主宰している。

自分たちが「働きたい」と思える職場をつくる!

 

Q:皆さん、「働きやすい職場づくり」にはどのように関わっていますか?


 

金子:私は、150人以上が働く「まちづくりグループ」フロアのリニューアルとフリーアドレス導入を進めるプロジェクトチームに、立ち上げ当初から携わっています。単純におしゃれなオフィスにリニューアルするということではなく、「自分たちがどう働きたいか」を考え、組み立てることを重視してプロジェクトを動かしてきました。

蒼座:私は中途採用で入社したのですが、当時は金子さんと同じ部署で、フリーアドレスチームの打ち合わせがいつも楽しそうだったんです。その姿から、自らの手で働きやすい職場づくりができることに興味を持ち、「私もやりたいです!」と手を挙げてチームに加わりました。


前川:私は職場のコミュニケーションを促進しようと、就業時間外にフロアでコーヒーやお茶を淹れておしゃべりする「コーヒー会」を主宰しています。コロナ禍で人との交流が減ったとき、お互いのことを知り、仕事の悩みを吐き出せる場が欲しいと思って始めたのですが、フリーアドレスをきっかけに、より幅広い方たちをお誘いしやすくなりました。

金子:従業員は、日によって本社オフィスだけでなくシェアオフィスなど本社外で勤務することもあります。まちづくりグループは、営業部門などでは大阪市内だけでなく堺や和歌山といった南海沿線に出向く人も多いことから、外出先も執務空間であると考え、週1日は本社オフィス外で働くことを推奨しています。だから、物理的なオフィス空間を整えるだけでは不十分であり、コミュニケーションなど心理的な要素も含めての「働きやすい職場づくり」なのだと考えています。

働く仲間の声を聞き、「理想のオフィス」を模索し続ける

 

Q:まちづくりグループのフロアのリニューアルは、どのように進めましたか?

 

金子:以前のフロアはいわゆる“旧来型のオフィス”でした。それが、コロナ禍で社会全体の働き方が一変したことで、2021年にリニューアルとフリーアドレス導入の検討が社内で始まりました。まずは、同じ部署のメンバーや賃貸オフィス部門の担当者と、最近のオフィス事情について情報交換しましたね。

蒼座:私は、オフィス空間の什器選びを担当しました。さまざまな事例を調べたうえで実際に什器メーカーへ見に行ったり、展示会に足を運んだりしました。「緑のあるオフィス」をコンセプトの一つとして掲げていたので、緑が映える白やベージュを基調としながら、明るい空間になるようカラーコーディネートしたのがポイントです。


金子:蒼座さんが「この什器はどうですか?」「こういう色の合わせ方いいですよね!」と提案してくれるので、私は「いいぞいいぞ!」という感じで後押ししていました。

蒼座:せっかくやるなら自分が働きたいと思えるオフィスをつくりたいですし、プロジェクトメンバーが楽しんで取り組むことが、皆さんにとっても働きたいと思える職場づくりにつながると思っていました。だから、「こんなオフィスにしたい」という私の意見を後押ししてもらえる雰囲気があったのは、とてもうれしかったです。

金子:従業員向けに、リニューアルに向けてヒアリングも行いました。そこで出た要望を全て採用できたわけではないものの、今までどんなオフィスで働きたいかを考えたこともない従業員が多いので、このプロセス自体に意味があったと思っています。

前川:私はプロジェクトメンバーではない立場として、実装されて良かったと思っているのが、オフィス一番奥のWeb会議用の個室です。オンライン会議が増える中で切実に必要性を感じていましたし、実際に活用させてもらっています。

金子:リニューアル後も、従業員からの要望は常に聞いています。まだ試行錯誤している段階ですが、南海電鉄には「パークスタワー」や「なんばスカイオ」など賃貸オフィスを扱う部門もあるので、ゆくゆくはお客さまの職場づくりに寄り添い、新しい働き方を一緒に考えていけるパートナーのような存在になりたいです。


周囲に気兼ねせずWeb会議や電話ができる個室ブース。

社内の会議や打ち合わせに活用されている、コミュニケーションスペース。

周囲から目線を遮られ、1人で静かに業務したいときに集中できるブース。

コミュニケーションが生まれる仕掛けづくりで、不安の声に応える

 

Q:フリーアドレスの導入にあたって、社内でどのような意見がありましたか?


前川:正直なところ、私は当初、フリーアドレス導入には反対でした。「固定席がなくなると、自分の居場所もなくなるんじゃないか?」「どこに座ったらいいか戸惑いそう」という不安があったんです。

金子:前川さんのような声は、フリーアドレス導入にあたって社内で多く挙がっていました。こうした不安を払拭するには運用面の工夫が必要だと考え、プロジェクトチームではDX部門と協力して座席表を作り、フロア入り口のモニターに映し出すことにしました。座席表を見れば、誰がどこに座っているのか分かります。

蒼座:それと、同じフロアの人でも顔と名前を覚えていない、ということも多いと思います。皆さんの顔写真を撮って一つのファイルにまとめるといったことも、フリーアドレスチームで行いました。

前川:これらの取り組みがあったおかげで、私の心配は杞憂に終わったのかなと思います。





Q:フリーアドレス導入後、オフィスの雰囲気は変わりましたか?


金子:フリーアドレスになったからといって、それだけでコミュニケーションが活発になるわけではありません。だから、空間づくりにおいては、コミュニケーションスペースにこだわりました。鳥かごのソファーや個室ブースなど、ポイントごとの目立つ什器にはきちんとコストをかけて、仕事以外でもワイワイ話をしてほしいと思っていました。

前川:私は「コーヒー会」の活動として、1~2カ月に一度、コミュニケーションスペースで朝の就業時間前にコーヒーやお茶を淹れているのですが、美味しい飲み物があると執務室の中でも自然と会話が生まれるんです。あと、廊下のテーブルでコーヒーを淹れて通りすがりの人たち飲むというラフなコーヒー会もほぼ毎日やっていて、内外で使い分けられるレイアウトになっているのはすごく良いと思っています。

金子:コーヒーの良い香りがしてくるので、皆さんそれにつられてフラフラと近づいていっていますよね。前川さんは、このスペースをすごくうまく使ってくれていると思います。

前川:フリーアドレスになってから、普段あまり接点のない方と隣のデスクになったときに会話の糸口が無いことがあります。個人的に活動を続けてきて、そんなときでもコーヒーが新たなコミュニケーションのきっかけになるのだと感じています。私だけでなく、参加者の方々も、コーヒーをきっかけに会話が生まれているのを見るとうれしくなります。

金子:フリーアドレスを導入してみて、コミュニケーションの仕掛けづくりは今後の課題だと感じています。座席表、顔写真ファイル、コーヒー会…。このほかにもコミュニケーションを誘発するために、就業時間外にチームを問わず懇親会やランチミーティングといったイベントをするのも良いのではないかというアイデアは持っています。

 

前川:私もそうだったのですが、フリーアドレスになってから「何をきっかけにフロアでコミュニケーションをとればよいのだろう?」と悩んでいる人たちもまだいると思います。
そんな人たちに向けて、私自身はコーヒー会の活動をとおして従業員同士はもちろん、従業員と職場をつなぎ、「ここにあなたの居場所はちゃんとあるよ!」と伝えていきたいと思っています。


人が集まるオフィスへ。
培ったノウハウを、お客さまのオフィスにも役立てたい

 

Q:自分たちの職場をより働きやすくするために、今後どのように取り組んでいきたいですか?


金子:今後、世の中の流れとして、オフィスにとらわれない働き方がよりいっそう進んでいくと思います。南海電鉄では柔軟な働き方を推奨していますが、それでも「会社で仕事がしたい」と多くの社員が集まってくるような、魅力あふれる職場をつくっていきたいです。私たちはフロアの席が足りなくなるほど「ここで働きたい!」「出社したい」と多くの従業員が思えるオフィスを目指しています。

蒼座:皆さんが働きやすいのはもちろん大事ですが、私たち自身が楽しみながらオフィス環境を作っていきたいと思っています。自分が働きたいと思えるような環境を作ることが、結果的に「働きやすい職場」へとつながっていくと思います。

前川:私も、ご機嫌な顔をして出社できるような会社にしていきたいという思いがあります。オフィスに来れば何か楽しいことがある、会いたい人がいるからオフィスに来る…。空間も人も含めて、目的地になるようなオフィスを育んでいきたいです。

金子:最近、他の企業さまからもオフィスに関する問い合わせをいただくようになってきました。実際に見学で来社され、写真を撮って帰る企業さまもいます。私たちのノウハウをお客さまにもご提案できるよう、今後も働きやすい職場づくりを追求していきます。

南海電鉄本社事務所では、「まちづくりグループ」以外のフロアや社員食堂でも、さまざまなワークスペースのあり方を模索しています。
また、在宅勤務制度や服装の柔軟化などを導入し、働きやすい職場づくりを進めています。

再生可能エネルギーで走る、高野山ケーブルカー

左:社員食堂をワークスペースとして利用することも可能。
中:服装の柔軟化を導入。
右:「まちづくりグループ」以外のフロアでも徐々にフリーアドレスが広がっている。

関連するSDGs

働きがいも経済成長も