
2025年3月26日に新制服お披露目会を実施し、4月1日から鉄道運輸部門で着用を開始した新制服。このたび、コシノジュンコさんと当社社長の岡嶋との対談が実現しました!新制服の話からジュンコ先生の「南海沿線」への思いなど、制服以外のことについてもお話いただきました。
コシノさんと南海電鉄。そして新制服に込めた思い
岸和田出身のコシノさんは、南海電鉄と深い関わりがあったかと思います。何か思い出などありますか?
コシノさん
私は岸和田出身で、南海電車しか知らないんですよ(笑)
岸和田高等学校時代、みんなが南海電車で登校するのが羨ましかったです。
だから、他の鉄道会社とは異なる特別な思い入れがあります。
あと、うちの母親が南海ホークスのファンで。だんじり祭の際にうちに選手が来たことがあるんですが、それはもう喜んで喜んで。選手がいるもんだから、それ見たさにうちの前にだんじりが止まってしまってみんなが見上げちゃう。「そこで止まっちゃダメ~!」って警察から怒られていました(笑)もちろん大阪球場にも行ったことありますよ。
岡嶋社長
ありがとうございます!やはり当社といえば、南海ホークスを思い浮かべていただく方も多いと思います。野球は長年娯楽として親しまれてきたスポーツです。その中の一時代に当社がプロ野球の経営をしていたことは、本当に誇りに思っています。

コシノさん
そういう意味で、ほかでもない南海電鉄さんには特別な思いがありますので、140周年という気が遠くなるような歴史の節目でご縁をいただけたことは、とても運命的で幸せに思っています。
岡嶋社長
私も入社して37年目。ほとんど鉄道部門で仕事をしてきたので、ユニフォーム(制服)に対する思い入れは人一倍と自負しています。私たちはやはり、お客さまの命を預かって日々の安全安心輸送に努めるわけなので、「公私のスイッチの切り替え」という観点でもユニフォームの存在は大きなものです。
そんなユニフォームをコシノさんにデザインいただけたことで、当社従業員の安全・安心に対する思いが一層強まり、さらに会社への誇りに繋がり、そしてブランドイメージの向上にも繋がったと考えています。
改めて、デザインのポイントを教えてください。
コシノさん
やはり「安全・安心・信頼」は鉄道会社として一番のポイントです。だから、あまり「ファッション」的な奇抜なデザインをするというよりも、150周年へと伝統を創っていくために、お客さまに信頼感を与え、従業員の皆さんが誇りをもって着用できるデザインを目指しました。
岡嶋社長
コンセプトは「対極の美」として、「光と影」「東洋と西洋」などの対極のバランスを表現していただいています。当社にも共通するところはあって、例えばラピートのデザインコンセプトのレトロ&フューチャー。沿線には海と山、都会と自然、そしてグローバルとローカルといった対極の魅力がたくさんあります。
コシノさん
グローバルな難波、ローカルな和歌山など、南海沿線にはそういった「対極」があります。それがあるからこそ南海沿線の価値は最大化されていくんじゃないかなと思いますし、その対極の多様性を表現したいと考えました。
「ユニフォーム」には着ることによって、チームを一致団結させる力があると思います。今回の新ユニフォームを着用し、改めてその仕事の重み・責任を感じ、誇りをもって日々の業務に取り組んでいただきたいと思います。

キタとミナミの魅力、南海沿線・地元岸和田の魅力。
コシノさんは岸和田出身ですが、東京での生活も長いと思います。コシノさんにとって、大阪の印象は?
コシノさん
大阪は御堂筋に代表されるように、まちの美しさをしっかりと守っていて、外から見てとっても美しいと思います。あれは値打ちですね。
あと大阪はキタとミナミが対極的で、文化も言葉も少し違いますよね。
岡嶋社長
そうですね。同じ大阪の中でも、キタとミナミではやっぱり特徴は異なります。キタとミナミの個性をそれぞれ出しながら、相乗効果をしっかりと国内外でアピールすることで、大阪全体の魅力が向上していくと考えています。
コシノさん
私が子どものころは、梅田は宝塚に行くために通る場所のイメージで。難波には南海ホークスに代表されるようなスポーツやエンタメなど、活気がありました。今ではさらに関空と繋がることでインターナショナルになり、とても発展的でどんどん可能性が広がっていっていますよね。そういう意味で、「大阪のノリ」ってどんどん多様な価値観・変化を受け入れて進んでいくところがある感じがします。
岡嶋社長
当社では「2050年の企業像」として、「関西にダイバーシティを築く事業家集団になる」というテーマを掲げています。多様な価値観・変化を受け入れ、グローバルな視点を持つことは大変重要です。そして沿線にはさまざまな顔を持つ地域があります。
コシノさん
私は18歳で上京しているんですが、岸和田からすると、難波は憧れの場所でした。当時の私は正直、地元の岸和田の魅力をわかっていなかったんです。
でも、外に出てみて、岸和田の地理的なポジションってとってもいいと思いました。関空から直接来れるし、難波にもすぐ行けるし。だんじり祭は強烈ですが、あれだけ人が来るっていうのはやっぱり便利だからというのもありますよね。これも沿線の魅力ですよね。
岡嶋社長
そうだと思います。まずは一度来ていただき、沿線の魅力を楽しんでいただき、さらに住んでいただく。そして住み続けていただくために「沿線の価値をいかに高めていくか」というところが、我々の使命と考えています。

現在大阪・関西万博が開催されていますが、IRの開業やなにわ筋線の開業も予定されています。今後、難波のまちはどうなっていくでしょうか。
コシノさん
25年後の2050年には、難波はこれからアジアを代表するような、世界的なポジションをますます確立していくでしょう。東京とはちょっと違う「大阪のノリ」で、どんどん魅力的なまちになっていってほしいと思います。
岡嶋社長
そう言っていただけて、とても嬉しく思います。私たちは、南海沿線の未来に誇りと責任を持ち、地域の価値をさらに高めていくために、これからも全力で取り組んでまいります。訪れた方々が「ここに住みたい」「ずっとこの街で暮らしたい」と感じていただけるよう、一人ひとりがその想いを胸に、これからも取り組んでいきます。