第104期定時株主総会における質疑応答の要旨を記載しています。
鉄道関係
- 新今宮駅においては、西日本旅客鉄道株式会社のホームにエレベーターが設置されておらず、大きな荷物を持った高野山を訪れる外国人観光客をはじめ、ベビーカー・車椅子の利用者や、高齢者が当社線との乗換えに大変苦労している。エレベーター設置に向けた西日本旅客鉄道株式会社との協議状況について教えてほしい。
- 当社においては、新今宮駅の改良工事を現在進めているが、西日本旅客鉄道株式会社との間で具体的な施策として決まったものはない。
- 女性運転士の養成計画について教えてほしい。
- 現在、女性運転士は6名在籍しており、今後も継続的に女性運転士の採用・登用を計画している。
- 新型車両においては、車両ごとに車椅子スペースを設置する必要はあるのか。
- 鉄道車両については、現在バリアフリー法で車両1両に1ヶ所の車椅子スペースを設置することが定められていることから、新造車両においてその整備を進めている。車椅子スペースを設置することにより、座席数が減少するのではないかとのご指摘であるが、基準に合致したバリアフリー対策を進めていくことも交通事業者としての責務であり、ご理解いただきたい。
- 家庭用ガス発電機を採用してはどうか。
- 当社は関西電力株式会社から受電して動力等を賄っており、家庭用ガス発電機の発電量では鉄道運行に必要な電力を確保できない。なお、羽衣駅、泉大津駅及び泉佐野駅において太陽光発電の取組みを行っている。
- 新型コロナ感染予防策として、車内では「大きな声での会話はやめて下さい。」と案内している一方で、改札口では係員が大きな声で「ありがとうございます。」と謝辞を伝えているのはいかがなものか。
- 不快な思いをおかけしたことをお詫びするとともに、ご指摘を真摯に受け止め、指導してまいりたい。
- 乗降客数が減少しているのであれば、経費削減の観点から、鉄道車両編成を減らせるのではないか。
- 南海線については、5月22日のダイヤ改正において、主に空港急行を中心に8両運転を一部6両運転としている。当社線の利用状況は、コロナ感染拡大前と比べて非常に大きく変わっているので、需要状況に応じたダイヤ改正等に取り組んでまいりたい。
- 5月のダイヤ改正後、冊子タイプの時刻表がなくなったので不便である。今後配布されることはないのか。
- 冊子タイプの時刻表については廃止したが、「南海アプリ」にダイヤ検索機能を実装しているので、こちらをご利用いただきたい。
- サザンやラピートの乗車時に小刻みな揺れを感じるが、どのような対策を講じるのか。
- 列車の揺れについては、車両あるいは軌道の両方の要因があり、いずれも安全管理基準内での整備を行っているが、走行時の条件によっては、お客さまが揺れると感じられる場合がある。関係部門に伝え、安全な軌道・車両管理に努めてまいりたい。
- 大阪市内及び堺市内における高野線連続立体交差化計画について、今後の計画を説明してほしい。
- 堺市内の高野線連続立体交差事業については、現在夏頃の都市計画決定をめざして関係者において協議中である。また、大阪市内については、今年度に事業の調査費が予算化されたと承知しており、可能な限り協力してまいりたい。
- 金剛駅と滝谷駅の間にある踏切においては、朝の通学時間帯に車が多いため、通学中の小学生が線路内を歩く姿を見かける。今後、周辺の開発工事によって、車両等の通行量が増加することが予想されるので、踏切の拡幅について教えてほしい。
- 具体的な場所はわからないが、踏切の拡幅については、踏切道改良促進法に従い、踏切前後の接続道路と踏切道の幅員等の条件によって、優先順位をつけて道路管理者と協議を行うこととなっている。具体的な対策として、歩道部の拡幅という事例もあるので、地元の自治体等と協議の機会があれば、対応してまいりたい。
総務関係
- 株主優待の6回乗車券を、2回増やして8回乗車券にしてほしい。
- 株主さまに当社線をご利用いただくための優待制度であるが、運賃収入に与える影響や海外など沿線外の株主さまにはなかなかご利用いただきにくい点を勘案し、現行内容としていることをご理解いただきたい。
- 招集通知書の役員候補者については、顔写真を掲載してほしい。
- 招集通知書に役員候補者の顔写真を掲載する企業が増えていることから、前向きに検討したい。
人事関係
- 新型コロナウイルスワクチンの職域接種についての取組み状況について教えてほしい。
- 感染防止の観点から職域接種に向けた準備を進めており、厚生労働省に申請を済ませ、現在承認待ちの状況である。また、職域接種の実施までに時間を要することに備え、全職場を対象とした、有給によるワクチン休暇制度を既に実施している。
ホームページで受け付けた質問について
議案関係
- 監査等委員である取締役候補者の井越登茂子氏について、「弁護士登録取消し」となっているが、コンプライアンスの視点やリスク管理を期待できるのか。
- 井越登茂子氏について、弁護士登録取消しとあるのは、ご自身の意向により、登録を抹消されたとの趣旨であり、決して弁護士として不適格であるとの理由で取り消されたものではない。そのこととは関わりなく、人物・見識ともにすばらしく、監査等委員として適任の方であると考え、選任をお願いしている。